再生木材、グレイスデッキを施工しました

再生木材ウッドデッキ施工例  

香川県東かがわ市 2017.06施工 グレイスデッキ

      


ウッドデッキネットを開設して十余年。2017年2月にサイトを大幅にリニューアルしました。
これまでご紹介していなかった再生木材の販売も開始。
コツとか用意する道具等が違いますので、設計・発注・施工に関して、気づいた点をご紹介いたします。

  

まずは完成写真より、床板の木取りを考えます。  

間口4.2m×奥行き2.6mで、右は0.8m巾の階段を4段付けています。
階段の段数が多いこと以外は、シンプルで、木取りは基本に則って考えればそう難しくは有りません。

床板の長さを2.6mのものが選択できれば、本当に単純な木取りになるのですが、再生木材の場合は、経年変化により材の伸び縮みがあることを必ず考慮に入れておかないといけません。
天然木材と一番違う点は、繊維が無いので伸び縮みに方向性が無いということです。
単純に部材寸法×0.3%程度の伸び縮みがあると想定します。
(メーカーにより伸縮率は多少異なりますが、これで計算しておけばそう大きく狂うことは有りません)

2600×0.3%=7.8mm
多少誤差も有るでしょうから8〜9mm程度伸びたり縮んだりする可能性があります。(伸び縮みは可能性では無く100%ありますが、使用環境により伸縮率は変わりますので、ここまで伸びないこともありますし、もっと大きく伸びることもあります)

ですから、細々と継いで、目地で伸縮を吸収するように施工をする必要があるのです。 

3枚目の写真のように、根太1スパンごとに継ぐことで、見た目にも美しく、材のそつがなく施工ができます。
2.6mごとに最大で30cm程度のロスが出ますので、1段ごとに、3m相当で木拾いをしておけばまず大丈夫。
施工ミスや、想定外のこともあるかと思いますので、予備材を必ず1〜3本程度忘れずに発注しておくと現場で慌てることがありません。

ここで紹介しているグレイスデッキ床材はこちらでお買い求め下さい>>>
下地に必要な部材や、下地のピッチについて

根太組は、写真上のように根太+大引きの2段構えにした方が、横揺れが少なく、強度面・施工面双方で良くなります。
再生木材の根太ピッチは15年くらい前は半間くらい飛ばしている例もありましたが、流通量が多くなるにつれ、問題が多発をして、今では40〜50cmというのが一般的になっています。
グレイスデッキの場合のメーカーが標準としている根太ピッチは、40cm。
大引きピッチは120cm。
束ピッチは80cm。
写真上が、ほぼ標準サイズで施工をしております。

下地に必要な部材は、写真下で写っている3アイテム。
根太、大引きはアイハット鋼。
束はわし束。
幕板の下地は、幕板受下地。

下地関連は、グレイスデッキの専用部材がありません。
ハンディウッドと共用になります。
ここでご紹介しているハンディウッド下地関連部材はこちらでお買い求めください>>>
床板を止めるための金具等  

再生木材は基本的にノンビス工法で施工するケースが多いかと思います。
そのために専用の金物が必要になります。
写真上で金物を挟んだサンプルの写真を撮ってみました。

グレイスデッキ材専用固定部品は、こちらでお買い求めください>>>

これだけで施工できればいいのですが、どうしても多少ビスを打つ必要が生じます。
今回の現場の場合、ビスを打ったのは、床板の両端。階段の座板。幕板です。

サラテクスビスは、ハンディウッドの固定部材よりお買い求めください>>>



なお、ビスは「ドリルビス」であれば別メーカーのもので問題無く施工できます。
固定部品は専用品で無いとスリット形状が合いません。
ハンディウッドには木根太用の固定部品もあるのですが、グレイスデッキの場合は、金属根太用しかありませんので、木根太にするときはノンビス工法ができなくなります。
グレイスデッキの施工のコツ  
 
グレイスデッキの施工にあたって、知っておく方がいいコツをご紹介します。

ビス打ちをするときは、トルクの強いインパクトで押し込むべし!!

充電式のインパクトの場合、フル充電の時は簡単にビス止めできるのですが、しばらく使っているうちにビスが切れ込んで行かなくなります。
そうなるといくら押し込んでも駄目ですので、再充電をしてください。


刃物は木材用ではなく、サイディング用を使うべし

写真で丸のこに付いているのが、木材用の刃。 左がサイディング用です。
チップの数が全然違っていて、木材良いうは52P。サイディング用は24Pです。

木材用でグレイスデッキを切ると小口が溶けてしまいます。
溶けたものは固まった後擦れば取れるのですが、やはり専用の刃物を使った方がいい仕上がりになるのは間違いありません。
専用部品以外の仕様に関して  
 
下地関係は、汎用品や、別注品を使うことも可能です。

束は、高耐食鋼製束の大引き受けがフラットタイプでも問題ありません。>>>
また、高さが低いウッドデッキの場合は、鋼製束よりもマルチポストを使う方が一般的です。>>>

ハット鋼は、HPではアイハット鋼しかご紹介しておりませんが、ウッドデッキネットの施工実績では別の商品を使うことも良くありますので、別商品をご希望の方は都度お問い合わせください。(もっと長い部材を用意できます)

ビスは、純正品だと数量が非常に多いです。
おそらく1箱も使わないケースが多いかと思いますので、汎用品をご選択いただいた方が安価になります。
こちらも都度ご相談を下さいましたら、いい提案をします。

幕板の下地や、階段のユニット等、純正品とは違う方が施工性に優れている場合もあります。
図面やイメージ図をお送りくださいましたら、木拾いや、商品選定のアドバイスも致します。
    
     

   このお宅を施工していた頃のブログです


   WOODSPEC、グレイスデッキを施工しました 全10回

 [Data]

 ウッドデッキ

床板・・・グレイスデッキ25x145開 オーク色
幕板・・・グレイスデッキ25x90閉 オーク色

根太、大引き・・・アイハット鋼

束・・・わし束

階段下地・・・ビリアン(ウリン)45x70

専用固定金物
サラテクスビス
10.9u (間口4.2mx奥行き2.6m)
施工日数 2日(4人)
 
     

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